金沢大学人間社会研究域附属 グローバル文化・社会研究センター

ABOUTセンター概要

人文・社会知は現代の諸課題にどう立ち向かうか

⾦沢⼤学⼈間社会研究域附属
グローバル⽂化・社会研究センター⻑杉⼭ 欣也

 本年1月1日に発災した令和6年能登半島地震で被災された方々に、心よりお見舞いを申し上げます。1日も早い復旧・復興を念じるとともに、被災地にある大学として貢献して参る所存です。

 ご承知のように、現代社会はさまざまな問題や矛盾に満ちあふれています。それらについて書き出せばきりがないほどです。これら社会が直面する諸課題に対して人文・社会知の果たすべき役割は大きいと私たちは考えています。

 そこで金沢大学を中心とする研究者たちが集い、それら諸課題に向き合い、議論し、研究成果を発信していくべく、本センターを設立しました。メンバーは文学・社会学・経済学等々、さまざまな領域の研究者によって構成されています。それらの研究上の成果を集約し、現代社会の諸課題に対応する処方箋を差し出そうというのが本センターの役割です。

 本センターという器を得て、メンバーは個人的な研究成果や知見を持ち寄り、共同研究としてそれを練り上げ、社会に向けて還元・提言をしていきます。すでに各部門では活発な議論が始まっており、相互の研究上の知見を生かしてよりスケールアップしたや研究成果の公開が進んでいます。

 能登半島地震ではさまざまな被害が生じましたが、その中には各地域で保存されてきた習慣や風習、あるいは文献といった重要な遺産が消失危機にあることはすでにご承知かと存じます。地震そのものは防ぎようのない災害ですが、それにともなって生じる文化・社会的被害は、人間がこれまでに培ってきた叡智、そして未来志向の研究によって、最小限の被害に食い止めることができるはずです。この大きな課題に目を背けることなく、立ち向かっていくための基盤として本センターが機能していくよう、尽くしていく所存です。

研究センターについて

本研究センターはグローバル・レジリエンス研究部門、越境文化研究部門、デジタル社会構造・変革研究部門の3部門よりなります。さらにその中でいくつかのプロジェクトが稼働しています。