NEWSニュース
ヘリテージ(文化遺産)と平和構築に関する国際学術会議への参加報告/中野涼子教授(グローバル・レジリエンス部門)
2024年6月24日、イギリスのキングス・カレッジ・ロンドンにて開催されたInterpretation and Presentation of Contested Heritage towards Truth and Peace-Building(真実と平和構築に向けたヘリテージの解釈と提示)に関する国際会議に、グローバル・レジリエンス部門の中野涼子教授がパネリストして参加しました。日本では「文化遺産」と訳されがちなヘリテージ(Heritage)という言葉ですが、本会議ではコミュニティにおける文化・記憶の継承のオーガニックな過程としてヘリテージを捉え、人々がどのような形で紛争や植民地支配といった難しい過去の記憶と向き合っていけるのか、また、平和構築に向けてどのように記憶を紡いでいくのかなどについて議論しました。
社会の中で人びとの多様な記憶をどう扱っていくかは、様々な社会のレジリエンスとも大きくかかわる問題です。本会議では、ケンブリッジ大学のDavia Viejo Rose教授をはじめとし、世界10か国以上の研究者が集い、アフリカ、中東からラテン・アメリカ、アジアなどの事例を参照しながら、そのことを再確認する機会となりました。
主催:ソウル国立大学、キングス・カレッジ・ロンドン、ICOMOS-ICIP, Our World Heritage