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[活動報告] 人間の安全保障学会・2025年度研究大会in金沢大学(本センター共催)
2025年11月8日(土)~9日(日)に、本学のグローバル文化・社会研究センターとの共催で人間の安全保障学会(JAHSS)2025年度研究大会が金沢大学にて開催されました。英語を主要言語とする本大会では、アジア・アフリカ地域からの研究者や学生を含めた約50名の人々が集いました。
本大会のテーマは、“Disasters and Human Security”(災害と人間の安全保障)です。「人間の安全保障」という概念は、レジリエンスを多角的に捉える上でも重要であり、また異分野をつなぐ機会を提供するものとして、本センターのグローバル・レジリエンス研究部門長である中野涼子教授と同部門客員研究員の佐々木葉月准教授(日本大学)、同部門の前野清太朗准教授のイニシアティブのもと、基調講演、および、能登災害のパネル・ディスカッションを企画・運営しました。
初日は、岩津航センター長の挨拶の後に、本学のW・カシム特任教授による基調講演が行われ、人間の安全保障の観点からアフガニスタンにおける複合危機ともいえる過酷で複雑な状況について理解を深めました。
(写真)順に岩津航センター長よりの挨拶、基調講演されるW・カシム特任教授
(写真)順に初日会場の様子、ポスターセッションの模様
2日目の金沢大学企画である“Ensuring Human Security in Post-Disaster Noto”(災害後の能登において人間の安全保障をどう確保するか)では、最初に中野教授から能登における被災状況の紹介と問題提起がなされた後、2025年4月に設立された能登里山里海未来創造センター長の谷内江昭宏理事(附属病院・同窓会・大学基金担当)・副学長、同センター教員の信岡尚道特任教授、高原耕平特任准教授、吉川弘明保健管理センター協力研究員・金沢大学名誉教授から、それぞれ能登の災害・復興について考えるための視点や話題提供をいただきました。

(写真)順に中野涼子部門長からの趣旨説明、谷内江昭宏能登里山里海未来創造センター長の報告

(写真)順に信岡尚道特任教授の報告、吉川弘明名誉教授の報告

(写真)順に高原耕平特任准教授の報告、会場を交えたパネル・ディスカッション
登壇者間、そして、会場とのやり取りを含むパネル・ディスカッションでは、災害トリアージの難しさやコミュニティ再建の大切さ、理念を政策的に落とし込む際の課題、レジリエンスと個人との関わり、未来に生かすべき教訓など、多様なテーマについて話し合われ、熱心で実りある議論が2時間にわたって繰り広げられました。